⑧ 顧客の声を「最強のデータ」にする!アンケートとSNS分析の超入門

データに基づいた意思決定

👂 はじめに

売上や在庫といった「定量データ」(数字で測れるデータ)は重要ですが、それだけでは「なぜお客様は買ってくれたのか/くれなかったのか」という、意思決定に最も重要な「定性データ」(言葉や感情のデータ)が欠けてしまいます。

顧客の「声」は、商品開発やサービス改善の方向性を決める「最強のデータ」です。ここでは、低コストで顧客の声を収集・分析する超入門テクニックを紹介します。

1. 低コストで実行!顧客アンケートの設計術

顧客の声を効率的に集めるには、「聞くべきことを絞り込む」ことが重要です。

  • 聞くべきこと3つの軸:
    1. 満足度(評価):「今回のサービスに満足されましたか?(5段階)」
    2. 不満点(課題):「最も改善してほしい点はどこですか?(自由記述)」
    3. 推奨意向(未来):「友人や知人に勧めたいと思いますか?(NPS)」
  • 回答率アップの工夫:
    • 質問数を最小限(5問以内)に抑える。
    • QRコード無料のWebアンケートツール(例: Google Forms)を使い、手軽に回答できるようにする。
    • 回答者には次回来店時の割引など、小さなインセンティブを提供する。

2. 収集した自由記述(言葉)の簡単な分析法

アンケートで集まった自由記述(コメント)は、そのままでは活用しづらい「非構造化データ」です。Excelで以下の方法で分析しましょう。

  1. キーワードのタグ付け: コメントを読み込み、そこに書かれている主要なキーワードや不満点(例: 「価格が高い」「店員の態度」「配送が遅い」)を別の列に「タグ」として手動で入力します。
  2. 頻出キーワードの集計: 入力したタグをExcelのCOUNTIF関数で集計し、「最も多く言及されている不満点」をランキング化します。

3. SNSの評判をデータとして捉える

  • 検索ルールの設定: X(旧Twitter)やInstagramなどで、自社名や商品名を定期的に検索し、ポジティブ・ネガティブな言及をスプレッドシートに記録します。
  • 意思決定への貢献: 炎上などの大きな危機を早期に察知できるほか、SNS上で「お客様が自社の商品をどう呼んでいるか」といった、マーケティング施策に使えるリアルな言葉を発見できます。

📌 まとめ

顧客の声は、データ活用の「心臓部」です。無料ツールと簡単な集計ルールで、お客様の言葉を「最強のデータ」に変え、「顧客が本当に求めていること」に基づいた意思決定を行いましょう。

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