⑫ データから「次の打ち手」を導く!クロス集計で隠れたニーズを発掘する方法

データに基づいた意思決定

🎯 はじめに

売上データやアンケート結果を単純に集計しただけでは、表面的な傾向しか見えてきません。データから「次の打ち手」となるヒントを見つけるには、「クロス集計」という手法が非常に有効です。

クロス集計とは、2つの異なるデータを掛け合わせることで、単独のデータでは見えなかった「隠れた顧客ニーズや傾向」を発掘する手法です。これも、Excelのピボットテーブルを使えば簡単に実行できます。

クロス集計の基本構造

変数1(横軸)
変数2(縦軸)Aの商品Bの商品合計
顧客層X50人10人60人
顧客層Y30人80人110人
合計80人90人170人

隠れたニーズを発掘するクロス集計例

  1. 「地域」×「売れた商品カテゴリ」
    • 結果: A地域では「高額商品」の購入比率が高いが、B地域では「低価格のお試し商品」の購入比率が高い。
    • 意思決定: A地域では高額商品の品揃えを強化し、B地域では低価格商品の広告を重点的に打ち出す。
  2. 「購入経路」×「リピート率」
    • 結果: Web広告経由の顧客は多いが、リピート率が低い。紹介経由の顧客は少ないが、リピート率が極めて高い。
    • 意思決定: Web広告は「新規獲得」に特化し、リピート率の高い「紹介」を増やすためのインセンティブ(優遇制度)を設計する。
  3. 「Web閲覧ページ」×「問い合わせ内容」
    • 結果: 「製品仕様ページ」を長く見ている顧客ほど、「価格」に関する問い合わせが多い。
    • 意思決定: 製品仕様ページに、他社比較のコストメリットを訴求する情報を追加し、問い合わせ前の不安を解消する。

実行のポイント

クロス集計を行う際は、「最も知りたい仮説」をまず立ててからデータを選択しましょう。漠然と組み合わせるのではなく、「この組み合わせで、A地域でB商品が売れない理由がわかるはずだ」といった仮説検証の視点が重要です。


📌 まとめ

クロス集計は、データに隠された「相関性」を発見し、次の施策のヒントを得るための強力なツールです。Excelのピボットテーブル機能をマスターし、「次の打ち手」の確度を高めましょう。次回の記事では、分析結果を効果的に伝える可視化の技術について解説します。

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