⑪「抵抗勢力」を味方にする!中高年社員のモチベーションを上げる声かけ3選

DX教育

🗣️ はじめに

中高年社員がDXに「抵抗」するのは、単に新しい技術が嫌いだからではありません。「今のやり方でうまくいっているのに、なぜ変える必要があるのか」「自分のこれまでの経験が否定されるのではないか」といった不安や不信感が原因です。

これらの「抵抗勢力」を味方につけるには、彼らの価値を認め、不安を取り除くようなポジティブな声かけが重要です。ここでは、特に中小企業のベテラン社員に響く声かけを3つ紹介します。

1. 「残業が減り、趣味や家族との時間が増えますよ」

個人のメリットに直結する訴求は、最も強力な動機付けになります。

  • 伝えるポイント: 会社への貢献ではなく、「あなた自身の負担がどれだけ減るか」を強調します。
  • 具体的な例:
    • 「このチャットツールを使えば、帰宅後のメールチェックが不要になります。」
    • 「RPAを導入すれば、毎月末のデータ入力作業が自動で終わり、定時で帰れます。」
  • 効果: 業務効率化が「自分の生活の質の向上」に結びつくことを実感し、学習意欲が高まります。

2. 「あなたの持つ最高のノウハウを、未来の会社に残してください」

ベテラン社員の**「会社への貢献意欲」「経験値」を尊重し、デジタル化を「技術伝承」**の手段として位置づけます。

  • 伝えるポイント: DXは「古いやり方を捨てる」ことではなく、「最高のやり方を記録・保存する」ことだと伝えます。
  • 具体的な例:
    • 「〇〇さんの営業トークや交渉術をCRMに残すことで、10年後の会社も成長できます。
    • 「このクラウドマニュアルにあなたの知恵を書き残すことが、後輩を育てる最高の教材になります。」
  • 効果: 自分の存在意義と価値が再確認され、知識のアーカイブ化に積極的に取り組みます。

3. 「失敗してもOKです。新しい挑戦はすべて会社の財産です」

操作ミスや失敗を恐れる心理的な壁を取り除くため、「心理的安全性」を確保するメッセージを伝えます。

  • 伝えるポイント: 「挑戦そのもの」を高く評価し、失敗を責めない文化を醸成します。
  • 具体的な例:
    • 「新しいツールの導入で少し混乱するのは当然です。誰よりも早く触れたことを評価します。
    • 「〇〇さんが試して『これはダメだ』と分かったことも、他の社員の貴重な失敗回避データになります。」
  • 効果: 安心して操作に慣れることができ、自発的に新しい機能を試す「トライ&エラー」の姿勢を引き出せます。

📌 まとめ

中高年社員のモチベーションを上げるには、ツールや機能の話ではなく、「彼ら自身の働き方、生活、そして価値」に焦点を当てたコミュニケーションが不可欠です。次回の記事では、この「失敗OK」の文化を根付かせるための具体的な環境整備について解説します。

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