②「ウチのベテランはPCが苦手で…」を覆す！DX教育の成功事例と共通点

📝 はじめに

「うちはIT企業じゃないから」「ベテラン社員は新しいことを覚えるのが苦手で…」このような懸念から、中高年向けのDX教育に二の足を踏んでいる中小企業は多いでしょう。

しかし、PCスキルが特別高いわけではない社員でも、DX教育で成果を出している中小企業は存在します。彼らの成功事例には、共通する「ある秘訣」があります。

成功した中小企業の共通点は、「高度な最新技術」を教えるのではなく、「目の前の非効率を解消するツール」の使い方に絞って教えたことです。

製造業A社（従業員30名）： ベテラン職人が手書きしていた「設備点検チェックリスト」をタブレット入力に変更。教えたのは、チェックボックスをタップし、写真を撮る方法だけ。結果、データ入力の手間がなくなり、点検漏れもゼロに。
卸売業B社（従業員50名）： 受注・発注をFAXからチャットツール（SlackやTeamsなど）に移行。教育は、「メッセージを送る、ファイルを添付する」というシンプルな操作のみ。情報共有のスピードが格段に向上し、誤発注が激減。

これらの事例の共通点は、DXを「会社から言われた作業」ではなく、「自分の仕事が楽になる方法」として導入した点です。

教育を設計する際、以下の2点に特に注力しましょう。

ペインポイント（苦痛点）からのスタート: 「毎日やっているこの作業、大変じゃないですか？」「これを解決するために、このツールを使ってみましょう」と、社員が日頃感じているストレスや不満から教育に入ること。
スモールスタートと即時性の確保: 複雑なシステム全体像を教えるのではなく、「今日学んだことが、明日からどう役に立つか」を明確にする。教育の場で実際に自分の業務に関わる簡単なデータを入れて動かしてみるなど、成功体験をすぐにつくることが重要です。